2020年の10月1日からGitHubではレポジトリのデフォルトブランチが
master
からmain
に変更されるとのことです。
GitHubのデフォルトブランチの変更
Set the default branch for newly-created repositories - GitHub Changelog
2020年の10月1日以降にGitHubに作られるレポジトリでは
自動的にmain
というブランチがデフォルトのブランチと
して作られるようになります。
これまでに作ったものは自分で変えない限りそのままmaster
がデフォルトブランチです。
2020年10月1日以降もデフォルトブランチをmaster
で作りたい場合には
https://github.com/settings/repositories
1
のページに行きデフォルトブランチ名をmaster
で登録しておく必要があります。
逆に今の時点でmain
にしてアップデートすれば今の時点からデフォルトブランチがmain
になります。
今の時点で上のページに行くと最初からmain
が埋まっているように見えるんですが、
一度Update
を押した時点から指定が確定する様です。
変更する理由
変更する理由はmaster
(主人)という単語はslave
(奴隷)と対となる単語で
奴隷制度の従属性を表すこれらの単語を使うこと自体が良くない、という話が出ているからです。
特に今年に入ってからこういった話題が多くなっている感じで、 GitHubとしても数ヶ月前には問題に取り組み始めていて実際に実行に移したようです。
It's a great idea and we are already working on this! cc @billygriffin22
— Nat Friedman (@natfriedman) June 12, 2020
master
、slave
以外にも良く使われている言葉として、
blacklist
、whitelist
という言葉に関しても色々なところで
言葉を置き換えようとする運動が起こっています。
特に今年に入って差別に関連する事件が立て続けに起こり 強く問題視するようになっていることも上の様な言葉の変更の動きに 拍車をかけたのかもしれません。
こういった背景から、恐らく今後敢えてmaster
に戻す、といったことはまずありえないし、
他のGit関連のサービスでもmaster
は使われなくなっていくと考えられます。
そういう意味では少なくとも新しく作るレポジトリに関してはmain
を使うようにして、
それで運用出来るように変更していった方が良いかと。
変更において注意すべきところなど
CI/CDサービスを使う際に、master
ブランチに対して、という設定をしている場合には
デフォルトブランチ名を変えたら変更する必要があります。
新しいレポジトリのも設定のテンプレート的なものを入れて書いていく場合には 特に注意が必要です。
また、色々なスクリプトとかでもmaster
をcheckout
して、とか
master
にmerge
して、とかそういったことをしているものがあるかもしれません。
さらに、他の人が書いたアプリやスクリプトでも指定したレポジトリのmaster
を
取ってきて作業する、というものもあるかもしれません。
逆にデフォルトブランチをmain
と設定してmaster
の場合には明示的に書かないといけない
アプリとかも出てくるかもしれないので、
自分のCI/CDやスクリプトだけでなく、
レポジトリの管理をするような場合に関してはしばらくは注視する必要がありそうです。
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個人の場合。
Organizationの場合は https://github.com/organizations/YOUR-ORGANIZATION/settings/repository-defaults
Enterpriseの場合は https://github.com/enterprises/YOUR-ENTERPRISE/settings/member_privileges ↩