Gingerと言う英文チェッカーが先週日本向けにもリリースされたのでちょっと試してみました。
これまで行なっていた英文チェック
たまに英文で真面目に提出書類がある時、次の様な感じで簡単な英文チェックを行なっていました。
- 基本的にVimで作業するので、Vimのスペルチェックを使う。
- ある程度出来た段階で、latex2rtf
と言うソフトを使ってLatexファイルをtrfファイルにする。
- Latexで書いたそのままだとLatexコマンドが全部スペルチェックに引っかかって大変になるのを避けるため。
- ただし、このままWordで開くと既にチェックされた状態?になってしまうので、一度Wordで開いて、
C-x C-c
で一度切り取って張り、貼付け後に最後の部分に出てくる書類マークをクリックしてテキストのみを保持
を選択。 校閲
タブでスペルチェック
を実行。(もしくはメニューからスペルチェックを選ぶ。)
こんなかんじで、 Wordの文法チェックが簡単なチェックを行うには便利だな、と。 前置詞などで見落としがありますが、まあ第一段階でざっとチェックする分には十分かな、と思っていました。
Ginger
そこへ今回世界でも広く使われてるGingerと言うソフトが日本向けのものも出した、と言うニュースがあったので試してみました。
参考
現状では単体ソフトとしてはWindowsのみ対応で、Macで使うにはFirefoxやChrome等の アドオンとして使う事が出来るようです 1。
簡単なチェックならば Gingerのホームページで試せます。
文法チェックは無料で、さらに英文学習が有料で登録して出来るようになっている様です。
ちなみにGingerはネット経由でチェックを行うので、使う際にはネットに接続されている 必要があるとのことです。
Windows版のソフトをインストールすると、ChromeやFirefoxのアドオン も一緒にインストールしようとします。 途中でChromeはインストールを外すことも出来ますが、 Firefoxの方は無かった様な気がします(もしかしたら見逃してただけかも…)。
いずれにせよ、インストール後にチェックしてもし必要なければ 無効にするか削除した方が良いです。 (特にFirefoxのアドオンは不安定です)
それからスタートアップフォルダににも自動的に登録されるので、 もし必要なければスタートアップフォルダから削除して自動起動を ストップして下さい(自動で登録されますが、ソフト側からこの辺りを変更する 項目が無いのはちょっとあれですね)。
起動するとタスクトレイに常駐して、さらに画面上側にGingerボタンが出ます。
その後、Word等で、適当な文章を書いた後、F2
かGingerボタンをクリックすることで
チェックがが行われます。
このGingerボタンは☓印で消してしまっても問題ありません。
(F2等でGingerを使うとまた現れます。)
簡単な文章でチェックしてみたところ、上の参考の題にもある様に、 前置詞のチェックがWordのチェックに比べてしっかりとしていました。
例えば
He come at Sunday.
とか言う間違いを入れると、Wordではcome
の3人称単数の間違いを
直してくれますが、at
は直してくれません。
Gingerだと、at
をon
に直すよう支持が出ました。
また、
He is friend to mine.
の様な文章だと、
Gingerだけfriend
の前にa
を入れろ、という訂正と、
to
をof
にと言う部分を指摘してくれました。
簡単すぎる例なので実際どの程度複雑なものまで出来るかわかりませんが、 差し当たりWordの文法チェックでチェック出来ない部分をカバー出来る、 と言うことは言えそうです。
Vimでの文法チェック
文法チェックのソフトを調べたついでに、Vimで文法チェックを出来る プラグインが無いかな、と探したらLanguageTool というソフトウェアがあり、 このソフトウェアのプラグインが ありました。
まずは、LanguageTool本体をインストールします。
LanguageToolのHPにある、
LT Download LanguageTool for stand-alone use
ボタンから
ダウンロードし、展開して適当なところへ配置します。
$ cd ~/Download/
$ unzip LanguageTool-2.1.zip
$ mkdir ~/.languagetool
$ mv LanguageTool-2.1 ~/.languagetool
Vimプラグインの方は
NeoBundle
を使っている場合には.vimrc
に
NeoBundle 'vim-scripts/LanguageTool'
を加えればプラグインはインストール出来ます。
設定項目としてはg:languagetool_jar
とg:languagetool_lang
があり、
g:languagetool_jar
の方はLanguageTool本体の場所、上記の様にインストールしたならば
let g:languagetool_jar='$HOME/.languagetool/LanguageTool-2.1/languagetool-commandline.jar'
という様に.vimrc
に加えます。
g:languagetool_lang
の方はスペルチェック用の言語を決める項目ですが、
これがない場合、Vimのスペルチェッカー用のspelllang
またはv:lang
を見て、
それでも決められない場合はデフォルトは英語(en-US)となっています。
ちょっと試してみたところ、Wordよりも精度は低い感じです。
下の例ではHe
に対して3人称単数扱いが正しく理解されなかったので、
逆にI
に対してcomes
とやってみたらこの場合はチェックされました。
(I
の方もGingerやWordでもチェックされました。)
ただ、サポートされてる言語が沢山あるのと、まだアクティブに 開発されてるようなのでこれからに期待します。
まとめ
色々ツールもありますが、 結局簡単なチェックしか出来ないことには変わりないので、 最初からちゃんとした文章が書ける様になるよう 努力しないといけない、と思う今日このごろ…
現在(2013/04/29)、Firefoxのアドオン レビューにもある様にかなり不安定です(特にMac版)。 ぱっと見、メモリを少し多めに使ってる程度で あまり気にならない程度かと思ったのですが、Firefoxが異常に重くなって クラッシュするようになりました。 Chromeの方は少し使った程度ではそれ程問題無さそうでした。 ↩