Google Analyticsを使ってる人には数か月前からリマインダーのメールが 何度も来てるかと思いますが、 5月25日からData Retention controls(データ保持コントロール)と呼ばれる機能が有効になります。
デフォルトのままだと今後26ヶ月以上経ったデータは削除されるデータが出てきます。 ただし全てのデータではなくユーザー個々に関わるデータに関してのみで アクセス数などの統計データには影響はありません。
これに関して設定の確認をしてくださいと言われてるので何が必要か見てみました。
Data Retention controls
数か月前から何度かImportant ReminderとかAction Requiredとか言う題名で メールが来てましたが Data Retention controlsが有効になると以下のようなデータが 指定した期間より古くなった場合に削除される様になります。
保持期間は、Cookie、ユーザーの識別子(例: ユーザー ID)、広告 ID(DoubleClick Cookie、Android の広告 ID、Apple 広告主向け識別子など)に関連付けられたユーザー単位やイベント単位のデータに適用されます。
これはヨーロッパで制定された EU一般データ保護規則(General Data Protection Reguration, GDPR) に対応するためで、この規則が施行されるのが5月25日なのでその日に合わせて Google AnalyticsでもData Retention controlsが有効になるようになっています。
GDPRは個人のデータ保護について今まで以上に強力な規則の様なものです。 この規則の中でデータ管理者と処理者を分けて考えるところがあり、 Google Analyticsは処理者で管理者がAnalyticsの使用者になります。
そういった点も含めてAnalytics側としてはユーザーデータに関して一定期間で削除したり 出来る様にしたようです。
デフォルトでは26ヶ月間のデータ保持期間になっていて 26ヶ月以上経ったデータについて削除していきます。
なので今から2年以上は何もしなくても消えるものはありませんが、 それ以降にはこれから取るデータが期間を超えると消えていくことになります。
ただし、これは個々のユーザーのデータに限ったことで アクセス数だとかそういった統計的なデータに関しては過去のデータでも消えることはありません。
設定変更
設定を変更したい場合は Google Aanlyticsの管理ページから 各アカウントのプロパティの欄あるトラッキング情報をクリックして 項目を開きデータ保持をクリックします。
すると以下の様な設定画面が出てくるので ユーザーデータとイベントデータの保持 の設定を変更します。
14ヶ月、26ヶ月、38ヶ月、50ヶ月または自動的に期限切れにならないから選べるので 適当な物を選択。
自動的に期限切れにならないを選べばこれまで通り データを保持し続けられます。
下の新しいアクティビティをリセットは同じユーザーからのアクセスが有った場合に そのユーザーに関連するデータの保持期間を全てリセットするかどうか、という設定です。 自動的に期限切れにならないにしている場合は意味はなくなります。
また、関連するところとして、以前からあるものですが、 アカウント設定のところにデータ処理修正条項を確認して同意するところがありますが、 これに関しては特別ヨーロッパ向けのサイトでない限りは無視してかまわないようです。 (ヨーロッパ向けのサイトの場合はきちんと確認してどうするかする必要がありそうです。)
設定変更すべきか
このようにユーザーデータを保持し続ける事は出来ますが、 その意味がない場合は単なるリスクでしか無いので適当に時間を置いて削除する様にしておいた方が無難です。
商用サイトであればそれらのデータを解析してどうこうしたいところだと思いますが、 単にアクセス数を見てニヤニヤしたいだけならば 削除されるデータは関係ないものです。
一方、GDPRはヨーロッパ以外の管理者に対しても影響するので、 下手にユーザーデータを保持し続けていていると極端な場合何らかの訴訟等の対象になりかねません。 日本語サイトでもヨーロッパからアクセスが無いとも限らないので。
26ヶ月の保持が安全かどうか、どの期間なら良いのか、というのはまだ始まってもないのでわからないところですが、 意図的に永久保持する様にした場合はきちんと管理しないと問題にされやすいと思います。
とりあえず26ヶ月とかにしておけばすぐに大きな問題にはならないと思います。
また、GDPRでは個人情報の収集などに関しても厳しく規定しているので プライバシーポリシーなどの掲示もきちんとしてないと大きな問題になる可能性があるので この際その辺も見直しておいた方が良いかと。
ということで、この様な個人データに関して深く解析したり 使ったりすることもないので、 とりあえずGoogleが設定したデフォルトのまま26ヶ月のデータ保持ということにしておこうと思います。