これまでSDカードで記録する体重計を使っていましたが、 やはりそれだとなかなかデータコピーをするのが億劫でやらないので ワイヤレスでデータコピーできるものにしようかと。
色々見た結果、Wi-Fi型のWithings Body Cardioを購入しました。
タニタBC-569: これまで使ってきたもの
だいぶ前に買ったものですが、これまではSDカードに体重や体脂肪率などが保存されるタイプの体重計を使っていました。
これ買うときには1万円を超える様なものまで買う必要はないかな、と思って、 数千円で買えるから、という理由でタニタのBC-560を選んだ感じです。
ただ、ちょっと過去の履歴をみたいな、と思った時に、いちいちSDカードを抜いて PCに取り込まなくていけないので結構面倒であまりやらないことがほとんどでした。
まあ、今の状態さえ分かれば十分、ということもありますが、IoTとか使って色々と可視化もし始めた中で これがぱっと見れないのは残念だな、と思い始めたところ。
あと、このタニタのデータを取り込むソフトが使いづらく、 過去の履歴をグラフで見ようと思うと体重や体脂肪とか別々にしか見れないし、 1年以上の長い期間一気には見えないし、 もうデータファイルがCSVなので、Excelで取り込んで自分でグラフ作った方がよっぽど見やすいんじゃないか、 と思うくらい。
というのもあったりして、結構長い期間使ってきたので次行こうかと。
ただ、結構長い期間使いましたが今もちゃんと動いてはます。 (なかなか動作が悪くなったりもしないので次行くのをためらってたところもあります。)
ワイヤレス体重計のタイプ
ワイヤレスで送れるものとして、大きく分けてWi-Fi版とBluetooth版があります。
現状主力なのはBluetooth版の様です。
Bluetooth版だと、スマホとのBluetooth連携でスマホに直接データを送る形になります。 従ってスマホがつながってないとアップロードできないし、 大概の場合はアプリを立ち上げて用意してあげないとデータ取得が出来ないものが多いみたいです。 なので、完全に自動でデータをアップロード、というのとはちょっと違うかな、と。
一方でWi-Fi版のものは、体重計が直接Wi-Fiに繋がってデータをサーバーにアップロードする形です。 従って、何らかのサーバーが別途必要になるわけで、 サービス提供としてその分余計なコストが体重計販売元にかかります。 ここで問題になるのが、もし販売元がそういったサーバーサービスを辞めてしまうと使えなくなってしまう、ということ。 一方でデータのアップロードは完全に自動になります。
他にもNFCとかでデータ移行したりするものもありますが、 この場合は携帯を必ず近くに持っていく必要があり手間がかかります。
あと、SDカードそのものでWi-Fi接続する、というものもあるんですが、 これはSDカードがWebサーバーかつWi-Fi接続ポイントになってスマホやPCから接続して データを取得する、というもの。 これはデジカメとかのファイルを簡単に取り込むためのものとして開発されたものですが、 これ、BC-569に挿して使えないかな、と。
昔Eye-FiというSDカードがあって、これもWi-Fiの接続ポイントになってくれるものですが、 アプリ経由でしかファイルを見れず、画像の転送にしか使えなかった?感じでした。
価格.com - 『wifi機能付きSDカードの使用』 タニタ インナースキャン BC-569 のクチコミ掲示板
ただ、これの後継というか、色々あった上で統廃合?されていったみたいですが、今売っている 東芝のFlashAirというやつだと色々できそう。
FlashAirはSDカードサイズの超小型Webサーバだ - EE Times Japan
これはこれで何か面白いことができそうですが、ただ、32GBで14000円くらい、と結構な値段。 普通にWi-Fi版体重計と同じくらいします。 なので、BC-569のワイヤレス化、という目的ではちょっと高すぎます。
Bluetooth版
機能としては完全にWi-Fi型が良いな、と思って探し始めましたが、 日本の会社が出してるものは殆どがBluetooth版でした。 以前オムロンがWi-Fiでアップロードする形のものを出していましたが、 対応するウェブサービスが終了しています。
体重体組成計 HBF-253W ウェルネスリンク 重要なお知らせ
一応今もサーバーは生きていてアプリからだと見える?様な感じみたいではありますが。
日本だとこういったWi-Fi版は流行らないのか。。。?(周りで話を聞くと、Wi-Fiが無いという家も意外と多くてびっくりしますが。。。あと、PCも無いほうが普通なくらい。。。?)
そんな中、体重計の精度などの評価を見ていると、日本の会社が出しているものが評価が高くて 色々使いやすそうだな、と言う感じ。
この辺とか。
ただ、やっぱり今次を探すにあたって、手間を減らす、というのが目的なので Bluetoothだと一手間かかるし、 あとはスマホだけではなくてPCからウェブで見たいこともあるのでそれが簡単に出来ないのは嫌だな、と。
ということでWi-Fi版を探します。
Wi-Fi版
現状日本で使える体重計でWi-Fiでサービスをちゃんと行っているところは、 日本のエレコムと フランスのWithingsくらい。 ちなみにWithingsの方はBluetoothでも接続可能です。
WithingsはWi-Fi体重計の恐らく元祖で、前に体重計を探していたときもWithingsのものは検討しましたが、 その時は1万超えの体重計、ということで諦めていました。 一度Nokiaに買収されてNokiaブランドになっていましたが、またWithingsとして復活しています。
今回探していて、エレコムも出してることを知りました。 エレコムの方は上の1種類(白黒の色違いはあり)だけのようですが、 Withingsは今売っているもので3つグレード(上からBody Cardio, Body+, Body)があります。
Withingsのbodyは体重しか測れないのでナシ。 Body+とCardioは体脂肪、BMI、体水分率、骨量、筋肉量が測れ、 Cardioの方はさらに心拍数と脳波伝播速度が測れる、というのがあります。 が、この脳波伝播速度の測定は現在出来なくなっているようです。ヨーロッパ版だと使える?みたいなんですが。 もう一つの違いはBody+が体重が200g単位の測定になるのに対して Cardioは100g単位。 それ以外に電源として、Body+は電池式ですがCardioはUSBで充電する形の内蔵電池になっています。
この中で特に200g単位の体重はちょっと大幅すぎるかな、という感じでCardioにしたいところ。
一方のエレコムは 体重に加え、体脂肪、BMI、骨格筋率、基礎代謝、骨量が測れます。 また、体重は50g単位での測定が可能です。
心拍や基礎代謝、といったところは正直どこまで正確なのかわからないし それほど重要視してないのですが、 体重が50g単位、というのは優位なとこかな、とは思います。 ただ、実際のところ50g単位まで管理するなら、食事からの時間とかまで 気にしないと意味ないのでそこまでする必要はないかと。
後は使いやすさと値段かな、というところで、 まず値段はエレコムのHCS-WFS01が9000円ほど。 WithingsのBody Cardioが16000円、Body+が13000円ほど。
なので機能から見てもエレコムがかなり優勢。
後は使い方、ですが、アプリとかは日本製、といこともあってエレコムのものは結構使いやすい、とのこと。 ただ、エレコムの方はデータがアプリを通してしか見れない、といことです。 これだとデータを見る形としてはBluetooth版のものと変わらない。 また、もしエレコムがサービスを辞めてしまうとHCS-WFS01がデータを外部に送れないただの体組成計になってしまいます。 今でサービス開始から1年半位ですが、オムロンとかですらサービスを辞めてるのを見ると今後怪しい所。
一方でWithingsはすでに10年位サービスを続けていて、かつ世界規模で展開している会社で、 一度Nokiaに買収されたりして怪しいところもありましたが、 サービスとしてWi-Fiを通した健康管理、というものが主軸なのでサーバーサービスが終わるときは 会社が潰れる時、という感じだと思います。
また、Withingsの方はWebでもグラフなどを見ることが出来、 データのダウンロードも可能ですし、APIを使ったアクセスなども出来ます。 さらに体重、体脂肪に関しては過去のデータのアップロードも可能です。
ということで、エレコムの機能などは魅力的でしたが、 機能を求めるならBluetooth版で良いものがたくさんあるし、 やりたいことを考えると自由に色々できるWithingsにしよう、と。
あとはBody+かCardioですが、機能的な部分での比較もありますが、 せっかく買うなら良い方で、ということでCardioを買ってみました。
Withings Body Cardio
見た目が良いので黒い方を購入。
初期設定
最初の設定はアプリをダウンロードして、それに従って体重計のWi-Fiを設定します。 よくあるIoTデバイスのように、まず体重計の横のボタンを3秒押すとWi-Fiのアクセスポイント化するので スマホからWi-Fiを確認してWithings Body Cardio F0となってるものに接続。 そうするとアプリでデバイスを認識できるのでそこから家のWi-Fiの設定などを行います。
もしくはBluetoothでも見つけることができ、Bluetoothだけで設定することも可能です。
あとはアカウントを作って自分の身長とかを登録して設定を済ませます。
色々やるのはWebからのがやりやすいかと。
測定に関して
測定時、ディスプレイの四隅に三角マークが出て、そのマークが出ている側の測定がうまく言ってない、 ということを示すので右下に矢印があったら、もう少し右足を右下に下げたり右下に体重を寄せたり、 という感じで調整するようです。 うまく測れると四隅が同時に表示され点滅します。 が、これがちょっと時間がかかってしまっています。 慣れもあるのかもしれませんが、ちょっと駄目な所。
追記: 2020/03/14
マニュアルを読むと
Position Control™技術により、正確な体重測定がかつてなく手軽にできるようになりました。Nokia Body Cardio上で体重分布が偏っていた場合、体重を安定させるために身体を傾ける方向を示す矢印がスケールに表示されます。
とあるのですが、矢印は各四方から内側に向いた方角に三角印が表示されます。
なので、最初、その矢印が出た方向に傾ければ良い、と思ってましたが、 逆に頂点の方、つまり内側、つまり左下に表示されたら、右上の方に体重を移動させる、ということのようです。
実際、最初に下の方に2矢印がよく出るんですが、さらに後ろに体重を移動させても 上手く行かず、適当に動いてるとなんとなく上手くいった、と思ってました。 これを逆に、下に2つ出た場合、体重を前に移動させてみるとすぐに測定が出来ました。
三角の印も外向きにして印が出た方に体を動かす、といった方が直感的だと思うんですが、 ちょっと勘違いしてたみたいです。。。
追記ここまで
また、体重、体脂肪が表示された後、天気が表示され(これ、要らないかな。。。) その後ハートマークが出て心拍数を測ります。 これに数十秒。 この時に体脂肪まで測れたから、と言って足を外してしまうと心拍数は計測されないままになります。
なので結構1回図るのに結構時間かかるな、という感じ。 慣れて最初の部分が速くなればまた変わるのかもしれませんが。
天気などの情報はアプリから表示をなくすことが出来、心拍数を測定しないようにすることも出来ます。
ジャパニーズモード設定
Body Cardioの中でも、ALL-ASIAとかJPとか付いてるものがありますが、 JPとかASIA版だとジャパニーズモード、というのがあって、 体脂肪などの計算が少し変わる様です。 (この辺の詳細は記述が見つかりませんが、恐らくJP版が最初に出てASIA版が最近出たもの。 ヨーロッパなどのを見るとINTERNAITONAL版となってるものもありました。)
同じところにアスリートモード、というのもあってそれにしても体脂肪が変わるようですが、 観測している感じ、アスリートモードが一番小さく、通常(正常)モードがそこから2~3%高く、 ジャパニーズモードにするとさらに2~3%高く計測される感じです。 ただ、場合によってはそんなに差はなかったりもっと差が出る場合も。
アスリートモードにして体脂肪が低く出て嬉しい、となっても仕方ないところですが、 筋肉量が多いと中で使ってる計算方式を変えたほうが正確になる、とかがあるんだと思います。
通常はどれにすればよいか、ですが、今まで使っていたタニタの体重計に合うのはジャパニーズモード、でした。 多分、日本で一般的に使われている計測方式、だったりするんでしょうかね。
正常モードの方が合ってる、というひともいましたが、そういった人は 体脂肪率10%とかが正しい、とかかなり低い人で、ほんとにそうならアスリートモードが必要な 筋肉質の人では、という感じがするのが多かったです。。。
ということでジャパニーズモードで使っていこうかな、と。 まあ、基本的にこの辺の計測は相対的なものだけ気にする位で良いかと。
この設定は体重計側から能動的に取得する方法が無いようで、 同期するまでにしばらく時間がかかります。10分くらいだとまだ反映されてないようでしたが、1時間もすれば設定が反映されるはず(体重計自体ではどの設定になってるか分からないので測って値が大幅に変わっているかどうか、で判断するしか無い)。
過去の測定値のアップロード
計測などはできるようになったので過去の情報もアップロードしてみました。
タニタ BC-569はSDカードの中に
E:\TANITA\GRAPHV1\SYSTEM\PROF1.CSV
という感じで記録ファイルが入っています。(二人以上計測している場合はPROF2.CSV, PROF3.CSVなども)
このCSVをExcelで開くと、
- N: 日付
- P: 時間
- Z: 体重(kg)
- AB: BMI
- AD: 全身体脂肪率(%)
- AF: 全身筋肉量(kg)
- AJ: 推定骨量(kg)
- AL: 内臓脂肪(レベル)
- AN: 基礎代謝量(kcal/日)
- AP: 体内年齢
- AR: 体水分量(%)
という形で記録されています。
このうち移行できるのは日時と体重、体脂肪率、です。
Withingsにアップロードするには
2013-02-22 08:33:00, 68.5, 12.7
の様な形で、日時、体重(kg)、体脂肪率(%)を記録する書くCSVを作る必要があります。
これを作るために、PROF1.CSVを開き、もとのデータの右端にいって、 一番上の行に
- AV1:
= N1+P1
- AW1:
= Z1
- AX1:
= AD1
を入れます。
ここで、AVの列は2013/02/22 08:33
みたいな表示になっているかと思いますが、
右クリックからセルの書式設定を出して、表示形式でユーザー定義を選択肢
yyyy-mm-dd hh:mm:ss
にします。
(選択肢にないので自分で記述)
これでWithings用のフォーマットになったので、このAV1~AX1を選択してコピー、 その下のAV2~AX2から一番下のデータがあるところまで選択して貼り付けることで 各行にそれぞれのデータを展開させます。
できたら、この3列をコピーして、新しく立ち上げたExcelの表にコピー。
その際、値ともとの書式
を選択してコピーするようにしてください。
コピーして日時のところが#####
みたいになってしまったらまたセルの書式設定から
上の様に指定すればただしくなるはず。
これをCSV形式で保存して、
WithingsのWeb版から
マイアカウント
にログインし、
右上の自分のアイコンをクリックし設定へ、さらに上に歯車と自分のアイコンがあるので
自分のアイコン側をクリックしてユーザー設定を開き
下の方のデータを管理
にある私のデータをインポートをクリック。
そこにある体重の欄でファイルをアップロードすればデータが保存されます。
注意として、ファイルの内容が300行以内でないといけないので、たくさん記録している人は ちょっと削る必要があります。 また、注記とかはないですが、アップロードできるのは過去1年分だけのようです。 1年以上前のデータはアップロードしても反映されないし、 1年以上前のデータしかファイル内にない場合にはエラーになります。 ここがちょっと残念だったところです。
ただ、過去1年分の体重と体脂肪に関してはきれいにインポートすることが出来たので良かったです。
アプリなどについて
Web版、アプリ版共に見た目や操作性としては特に不満なところはありません。 見た目的に結構シンプルな感じなので、色々と機能豊富な?日本の体重計アプリに比べると不満な人もいるかも知れませんが、 逆にシンプルで良い、という人もいるかと思います。
まとめ
Wi-Fi同期なWithings Body Cardioを導入してみましたが、 とりあえずWi-Fi同期はだいぶ便利です。
気づいた時にスマホから確認出来るし、ウェブでも見れる。 アプリとかも個人的にはシンプルで使いやすいと思います。
また、過去の他のもので測ったものも1年限定とはいえ取り入れられるのは良いところ。
ちょっと気になったのは測定がちょっとむずかしいな、という所。 あと、Wi-Fi接続なども慣れてないと、説明書とかが結構雑なので、 ちょっと難しいところがあるかも。
設定に関しては自分的には問題ないし、後は測り方のコツを得て素早く測れるようになれば、といった所。
総合的にはやはり自動でアップロードされる便利さが非常に大きくて、 買い替えて良かった、と思ってます。